社会保険労務士法人アーリークロスの社労士ブログ

2022.09.02

学生アルバイトを雇うときのチェックポイント

こんにちは!福岡市にあります社会保険労務士法人アーリークロスです。

今回は高校生や学生アルバイトを雇う際、労務上気を付けるべきポイントについてお話したいと思います。

Q.学生にも労働基準法が適用されるの?

A.学生も労働基準法の適用対象となります。

  • 満18歳に満たない者は【時間外労働】【法定休日労働】【深夜労働(午後10時~午前5時)】が原則禁止です。1日8時間、週40時間以内の法定内労働を守りましょう。 
  • 労働契約については本人と契約し、本人に賃金を支払います。また賃金については最低賃金額以上に設定する必要があります。
  • 満18歳に満たない者については、年齢を証明する戸籍証明書等(住民票記載事項の証明書等)を事業所に保管することが義務付けられています。
  • 学生アルバイトでも6か月以上継続して働いていると年次有給休暇の付与要件を満たすことがあります。法定休日とは別にきちんと付与することも大事です。

この他にも厚生労働省から高校生を雇う際に気を付けることが公表されています。

【参考サイト】

厚生労働省「高校生アルバイトの労働条件に関する自主点検表」

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000130163.pdf

厚生労働省「高校生等を使用する事業主の皆さんへ」

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040330-8a.pdf

Q.労災保険には加入するの?

A.学生も労災保険の対象となります。

  • 労災保険は一部の事業を除き労働者を一人でも雇っていれば適用事業となります。1日だけ働く学生も労災保険の対象者となりますので、業務上や通勤上で災害にあった場 合には労災保険の申請を行います。
  • 年に一度の年度更新の際には学生アルバイトも人数に含めましょう。

Q.  雇用保険には加入するの?

A.昼間学生の方は雇用保険被保険者の対象外。しかし例外もあります。

     雇用保険に加入する条件は以下の通りになります。

    ① 31日以上働く見込みがあること

    ② 1週間に20時間以上働いていること

    ③ 学生でないこと ※例外あり

【学生が被保険者に該当するケース】

  • 上記①と②の条件を満たし、かつ卒業見込証明書を有する人であって卒業前に就職し、卒業後も引き続き同じ事業所に勤務する予定の人
  • 休学中や通信教育、夜間、定時制の学生

Q. 社会保険には加入するの?

A.原則社会保険には加入しませんが、一定の条件を満たせば学生アルバイトも社会保険に加入することになります。

【学生が被保険者に該当するケース】

 ①②のいずれかの条件を満たすと学生も社会保険に加入することになります。

  ①週の所定労働時間及び月の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上であること

  ② 下記5つの条件をすべて満たしたとき

  (ア)従業員が501人以上の事業所(令和4年10月~101人以上)

  (イ)1週の所定労働時間が20時間以上であること

  (ウ)雇用期間が2か月を超えることが見込まれること

  (エ)賃金の月額が88,000円以上であること

  (オ)学生でないこと ※例外あり

※卒業見込証明書を有する人であって卒業前に就職し、卒業後も引き続き同じ事業所に勤務する予定の人や休学中、夜間、定時制の学生は例外的に被保険者となります。

  • 上記の条件を満たしていなくても、年間収入が130万円を超えると親の扶養から外れて国民健康保険に加入することになります。労働時間や年収についてアルバイトの希望を把握しましょう。  

お読みいただきありがとうございました。

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